『あさひのむかしばなし』について

『森羅特装シュラバスター~サトノタカラ編~』に登場するお話は、平成2年(1990年)に尾張旭市教育委員会が刊行した絵本『あさひのむかしばなし 卓ヶ洞の竜』を基に、ヒーローショーに向けて独自の解釈で脚色しています。

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ここでは絵本に収録された10のお話を紹介しつつ、シュラバスター本編に登場するたびに設定を更新・公開していきます。(紹介するお話の順番は、絵本と同じではありません。)
「あらすじ」は私の独自な解釈ですので、『あぁ、こういう解釈の仕方もあるのね。』と笑って流していただけると幸いです。

なお元のお話に興味がある方は、ぜひ尾張旭市のHP(https://www.city.owariasahi.lg.jp/site/tosyo/2044.html)をご覧ください。

①あがたぎの森

【所有者】アガタヌシ ⇒ 風牙
【属性】「仁」
【あらすじ】
できものが出来た子どもを連れてあがたぎの森へお参りに行ったばあさまと孫。きくばあさんも同情してお祈り。
先祖が下りてきて住む森と言われ、できものを治してくれる神様がいるとか。
水害で橋が流されたとき、適当な木が見つからなかったので、あがたぎの森の木を切ったところ、翌日村人全員できものパーティー。
慌てて酒を持ってあがたぎの森へ行ってお詫びしたところ、できものが治ったとか。
竹を1本盗んだ六兵衛さんも、やっぱりできものパーティー。
子どもが森で遊ぶのは問題ないらしい。

②機織池(はたごいけ)

【所有者】アミークス(アミィ) ⇒ ヴェンデス
【属性】「怨」
【あらすじ】
しょっちゅう池の堤が切れて水害に遭う新居地域のある村。
困った村人は庄屋の家に泊まっている占い師に相談。
占い師いわく
『5月1日に通りかかった機織り道具を持った娘を捕まえて池に沈めたら堤が切れなくなる。』
村人、本当にやりやがった。
娘は沈み、機織り機が池に浮かび、雨は止んだ。しっかりした堤を作ったら、本当に切れなくなった。
何年か経つと皆がそれを忘れ、池に手を合わせる者がいなくなると、5月1日に機織りをした女性は頭が狂って死んでしまうということが続発。
娘の霊を慰めるために、寺を建てたとさ。

③天狗のかかと岩

【所有者】未登場。天狗?
【属性】「礼」
【あらすじ】
いたずらっ子たちがマンション裏の崖から落ちたら天狗に遭遇。
じんごろう松が切られ、山の上にマンションが建ち、空には飛行機が飛び、山肌が削られ…
人間は天狗を恐れなくなったと天狗嘆く。
でも子どもたちのことはちゃんと家に返してくれた良い天狗。
…かかと岩の話がほとんど出てこなかったような…?

④じんごろう松

【所有者】未登場。
【属性】「祟」
【あらすじ】
夜、暗がりを通ってトイレに行けないので縁側から放尿する太郎くん。
おばあちゃんに見つかり、昔じいちゃんが塚に小便したら頭痛に襲われたという話。
おばあちゃんいわく、昔は立派な松があった。
400年前この辺り(白山林)で戦が勃発。
戦が治まったころ、松のふもとで1人の負傷した侍(じんごろう)が休息中。
落ち武者狩りと村人たちが結束し、じんごろうを襲撃。逃げたものの捕らえられ斬首。
1年後、村には高熱を出して病死する者が続出⇒じんごろうの祟り??
塚を作って供養したら流行り病は治まり、その松はじんごろう松と呼ばれるようになった。
が、戦後「家の柱に」と切って持って行った人がいた。
おばあちゃん『今も残っていたらよかっただろうに。』でおしまい。オチは?

⑤山の田の孝女

【所有者】未登場。おさよ?
【属性】「孝」
【あらすじ】
父が死に、母が寝たきりのおさよさん。
夜に大量の蚊が押し寄せてくる。
せめて蚊帳があったら…と思いながら貧乏で買えず、毎晩うちわであおぐおさよさん。
限界が来たときにお釈迦様へすがる。
毎朝洞光院へ行って、母の快眠だけを願う。
おさよさんの孝女ぶりは村の噂になるほど。
ある晩寝落ちしたおさよさんの枕元にお釈迦様登場。
この日からウソのように蚊がいなくなり、母は快方に向かう。

⑥ふたご岩

【所有者】未登場。
【属性】「義」
【あらすじ】
名古屋のお城へ向かって大きな岩を運ぶ牛や馬。
本地の原付近で限界が来たので休息を取らせようと思ったのに、後ろが詰まってクレームを付けられたので
本地ヶ原まで頑張ろうとしたものの、坂を上りきったところで牛に限界が来て卒倒。
水をもらったものの牛死亡。石の納期が遅れた責任を取って殿様切腹。
憐れんだ村人が2つの石を立てて供養したのがふたご岩。

⑦砂川

【所有者】未登場。僧侶?
【属性】「信」
【あらすじ】
城前町から東印場町のあたりへ流れる一筋の川があった。
その近くに近所でも評判の強欲ばあさんがいた。
あるとき弱弱しい声で旅の坊様に話しかけられた。
水をめぐんでほしいと頼まれたが、ばあさん却下。
坊さん二度三度と頼むが、ばあさんガン無視。
坊さん何やら唱えたあと石橋を2回錫杖でついて、どこかへ行ってしまう。
すると川の水はすべて砂に。
ばあさんはそれから心を入れ替えたものの、川の水が戻ることは二度となかったという。

⑧卓ヶ洞の竜(しょくがほらのりゅう)

【所有者】未登場。竜?
【属性】「悌」
【あらすじ】
ある日田んぼや池の水が空っぽになった⇒ため池の水が一晩で半分⇒犯人捜しスタート
⇒池から五色に光る玉が現れ山の中へ⇒しんた少年が後をつけると玉の痕は卓ヶ洞へ
⇒村人、水盗人は竜だと勝手に決めつけ竜を封印
⇒しんたが3日後に様子を見に行くと、水がなくて困っている竜と遭遇
⇒しんた、湧水を汲んできて竜に与える
⇒足りなかったので自分の水筒の水を与えながら村人も困っている話をし、つっかえ棒をこっそり外しておいた
⇒次の日竜は天に上り、雨が降って村人は助かった
それ以来、村人は水筒に水を入れて竜に捧げ、稲刈りの季節が終わるとお馬塔を出してお礼をするようになったとさ。

⑨だんまり石

【所有者】未登場。
【属性】「忠」
【あらすじ】
ふたご岩同様、名古屋の城の石垣を作るための石を運ぶ話。
石を1つ落としてしまったところ、積み直そうとしたが無理。
侍は先を急がせようとしたものの、あとで放置したことが発覚するのが怖いので、地元の庄屋を読んで守秘義務を強制。
村人みんなで結束して、役人が来ても全員でガン無視。
役人あきれて行ってしまい、村人みんなで大爆笑しましたとさ。

⑩やすいの木

【所有者】未登場。
【属性】「智」
【あらすじ】
尾張旭のどこかにあるという、雷が一度も落ちたことがない木。
遠くから見ると大きな傘を広げたような外観。
夏は木陰を作り、冬は北風を遮って陽だまりを作り、突然の雷雨では
人や鳥が木の下に駆け込んできて助かった、とのこと。
みんながこの木を頼りにして、仲良く暮らしましたとさ、という話。